SWATS Consulting Group・税理士法人SWATS・SWATS法律事務所

無料相談受付中!!・お電話受付

0120-070-373
9:00〜17:00

親の土地に家を建てるときの相続・贈与税|建築前に確認する8項目

公開日:2026/09/25
更新日:2026/09/25

著者

税理士法人SWATS

代表 柴田 潤

関西大学商学部卒業後、2002年に税理士法人SWATSに入社。資産税・相続税を専門とし、税務と法務の両面から相続をサポート。登録番号:第132969号/近畿税理士会神戸支部所属。

親の土地に子が家を建てると、土地を購入する費用を抑えられます。
ただし、無償で借りるのか、地代を払うのか、先に名義を移すのかで、贈与税・相続税・将来の分け方が変わります。
家を建ててからでは選択肢が限られるため、土地と建物の名義、住宅ローン、兄弟姉妹への配慮を建築前に整理しましょう。

親の土地に家を建てる前に確認したいポイント
・無償で土地を借りる使用貸借は、建築時の贈与税が原則かからない一方、相続時は自用地として評価されます
・地代や権利金、土地の贈与・低額譲渡は税金と権利関係を変えます
・親の相続では、土地を誰が取得するかと、他の相続人との公平を早めに決めることが重要です
・住宅ローン、境界、遺言、名義を着工前に確認します

相続アシストの詳細を見る

親の土地に家を建てる前に結論を確認する

親の土地に家を建てる際の3つの選択肢

親の土地に家を建てる方法は、大きく使用貸借・賃貸借・土地の取得の3つです。
「親名義のまま無償で使う」ことと、「親から土地をもらう」ことは、税務上も相続上も同じではありません。

選択肢 建築時の主な扱い 将来の確認点
無償で借りる(使用貸借) 土地を使う権利は原則0円評価。借地権相当の贈与税は原則かかりません。 親の相続時は土地を自用地として評価。土地の取得者と分け方を決めます。
有償で借りる(賃貸借) 権利金・地代の水準により借地権や贈与税の論点が生じます。 親側の所得、契約内容、土地評価を個別に確認します。
贈与・売買で取得する 無償・著しく低い価額なら贈与税の可能性。登記費用等も確認します。 相続財産からは外れる一方、他の相続人との公平や特例への影響を検討します。

まずは、誰が土地を所有し、誰が建物を所有し、誰が建築費を負担するかを図にして確認してください。
親が土地を持ち、子が建物を持つ形は珍しくありませんが、土地だけが親の遺産として残ることを前提に相続対策を考える必要があります。

無償で借りる「使用貸借」の税金と相続時の扱い

使用貸借の贈与税と相続税評価の流れ

親から地代や権利金を受け取らずに土地を使わせてもらう形は、一般に土地の使用貸借です。
国税庁は、親の土地を使用貸借して子が家を建てた場合、土地を使用する権利の価額は0円として扱い、借地権相当額について贈与税は課税されないと案内しています。

一方、親が亡くなって土地を相続する場面では注意が必要です。
国税庁によると、使用貸借されていた土地は貸宅地ではなく自用地として評価されます。
「子が住んでいるから土地の評価が当然に下がる」とは限りません。

税務上の基本的な扱いは、国税庁「No.4552 親の土地に子供が家を建てたとき」で確認できます。
土地の評価、同居の状況、小規模宅地等の特例を使えるかは、建物の利用実態や取得者などによって異なるため、個別に判定が必要です。

固定資産税相当額を渡している場合も、契約の実態を確認する

親に一定のお金を渡していても、それが通常の地代なのか、公租公課程度の負担なのかで扱いは変わり得ます。
書面の名称だけで決めず、金額、支払目的、権利金の有無、地域の慣行を含めて確認しましょう。

地代を払う・土地をもらう場合の違い

使用貸借と賃貸借と贈与の比較

親に通常の地代や権利金を支払って土地を借りる場合は、使用貸借とは異なり、借地権や親の所得の論点が生じます。
逆に、親から土地を無償でもらう、または著しく低い金額で買う場合は、時価との差額が贈与と扱われる可能性があります。

また、権利金を支払わず、地代が相当の地代に満たない場合には、原則として借地権相当額の贈与があったものとして課税関係が生じ得ます。法人が関与する場合には、将来無償で返還する旨を定めた契約に基づき「土地の無償返還に関する届出」を提出すると、権利金の認定課税が行われない取扱いがあります。ただし、親子など個人間の貸借では、この届出によって認定課税を免れることはできません。契約当事者・地代水準・権利金の有無を踏まえ、税理士等に確認してください。

土地の名義を先に子へ移せば、将来その土地自体は親の相続財産ではなくなります。
しかし、贈与税だけでなく、不動産取得税、登録免許税、親側の譲渡所得などを検討する必要があります。
「相続より生前贈与が必ず得」とは言えません。

土地の贈与と相続の税金・名義変更の違いは、不動産は生前贈与と相続のどちらがよい?でも解説しています。
建築の都合だけで名義を決めず、家族全体の相続税と分割まで含めて比較してください。

住宅ローンでは土地の担保設定を先に金融機関へ確認する

子が建物の住宅ローンを組む場合でも、金融機関が親名義の土地への担保設定や親の同意を求めることがあります。
親の土地を担保に入れるなら、返済不能時に土地へ及ぶ影響も親子で理解しておく必要があります。
土地利用の契約や名義変更を決める前に、融資条件を金融機関へ確認しましょう。

建築前に確認したい8項目

親の土地に家を建てる前の確認項目

着工前に、少なくとも次の8項目を確認します。
書類の有無だけでなく、家族の認識が一致しているかも重要です。

確認項目 確認する内容
土地の名義・持分 登記事項証明書で、親以外の共有者や抵当権がないかを確認します。
境界・接道 建築可否、越境、通行、私道負担を建築会社・土地家屋調査士等と確認します。
土地の使い方 使用貸借か賃貸借か、地代・期間・建替え・売却時の扱いを整理します。
建物の名義・費用 出資割合と登記名義を合わせ、親からの資金援助の税務も確認します。
住宅ローン 担保、親の同意、連帯保証の有無を融資実行前に確認します。
親の遺言 土地を誰に取得させるか、他の財産とのバランスを検討します。
兄弟姉妹への説明 無償使用の事情や親の意思を共有し、相続時の不公平感を減らします。
税金の試算 贈与・相続・登記の費用を、土地評価と家族構成に沿って比較します。

土地と建物が別名義であることを家族の財産目録に残す

土地と建物の所有者が異なると、相続が起きたときに遺産分割の対象は主に親名義の土地です。
財産目録には、所在地、地番、家屋番号、名義、持分、ローン残高、誰が住んでいるかを記録しましょう。
「住んでいる子が当然に土地を相続する」と決めつけないことが、後の協議を円滑にします。

親が亡くなった後に起こりやすい相続問題

親の土地に建つ子の家と遺産分割の関係

親の土地に子の家が建っていても、親が遺言を残していなければ、土地は原則として相続人全員で分け方を決めます。
土地を一人が取得すること自体は可能ですが、他の相続人との合意や、遺留分を含む権利関係を確認する必要があります。

土地を取得する人と、他の相続人への調整を決める

土地の上に自宅を建てた子が土地を取得する場合、他の相続人へ現金を支払う代償分割を選ぶことがあります。
土地を共有にすると、売却・建替え・担保設定で共有者の意思確認が必要になるため、将来の管理も踏まえて検討します。

協議を円滑にするには、親の意思を遺言に残し、土地以外の財産・生命保険・代償資金でどう調整するかを生前に考えることが有効です。
遺産分割協議書の基本は、遺産分割協議書の書き方も参考にしてください。

親の判断能力が低下する前に名義・遺言の相談を始める

親の判断能力が低下した後に、子の都合だけで土地を贈与・売却することはできません。
家を建てる計画があるなら、親が内容を理解して意思を示せる時期に、名義や遺言の方針を確認しましょう。
認知症と不動産の扱いは、親が認知症の場合の不動産売却でも解説しています。

土地の評価や資料収集をまとめて確認したい方へ

土地の評価、登記資料、相続人の関係、分割案が重なると、建築前にどこまで決めるべきか判断が難しくなります。
相続アシストでは、相続税申告に必要な資料整理や手続きについて相談できます。

相続アシストの詳細を見る

親の土地に家を建てる場合のよくある質問

親の土地に家を建てる場合のよくある質問

地代を払わなければ贈与税がかかりますか?

親の土地を無償で使用貸借し、子が家を建てる場合、国税庁は土地を使う権利を0円として扱い、借地権相当額の贈与税は課税されないと案内しています。
ただし、実際に地代・権利金・経済的利益の授受がある場合は、実態に応じた判定が必要です。

親が亡くなったら、家を建てた子が土地を必ず相続できますか?

必ず相続できるわけではありません。
親の遺言がなければ、土地を含む遺産の分け方は相続人全員で協議します。
家を建てた事情、他の財産、他の相続人の意向を踏まえ、遺言や代償分割を事前に検討しましょう。

土地を生前贈与した方がよいですか?

一律には判断できません。
生前贈与では贈与税・取得税・登記費用が生じる場合があり、相続の特例との比較も必要です。
建築資金、土地評価、親の年齢、相続人をそろえて試算した上で決めてください。

建築前に生前対策を整理する

親の土地に家を建てる前の生前対策

親の土地に家を建てる予定がある場合は、建築の可否だけでなく、相続前の準備を進める機会にできます。
まず名義と財産を一覧にし、次に土地を誰に取得させるか、他の相続人へどう配慮するかを親の意思として整理します。

遺言は、土地の帰属だけでなく、代償資金や付言事項まで含めて設計すると、家族へ意図が伝わりやすくなります。
自筆証書遺言を利用する場合は、法務局に保管を申請できる制度もあります。詳しくは法務省の遺言書保管制度の案内をご確認ください。

相続前の準備を含めて専門家に相談したい場合は、相続アシストで対応内容をご確認ください。
税務、登記、遺言のどの論点があるかを先に整理すると、必要な相談先を選びやすくなります。

相続アシストの詳細を見る

まとめ

親の土地に家を建てる場合のまとめ

親の土地に家を建てる場合、無償で借りる使用貸借では、建築時に贈与税が原則かからない一方、相続時の土地評価と遺産分割を先送りにはできません。
地代を払う、土地をもらう、住宅ローンで担保に入れる場合は、それぞれの税金と権利関係を確認しましょう。

着工前に、土地と建物の名義、費用負担、契約、親の遺言、兄弟姉妹への説明を整理しておくことが大切です。
相続前の準備を含めて判断したい場合は、専門家へ資料を示して相談することをおすすめします。

この記事を担当した税理士

税理士法人SWATS

代表 柴田 潤

経歴
関西大学商学部卒業後、2002年に税理士法人SWATSに入社。資産税・相続税を専門とし、税務と法務の両面から相続をサポート。登録番号:第132969号/近畿税理士会神戸支部所属。
一言
複雑な相続税申告や手続きは、専門知識と経験が不可欠です。税理士法人SWATSは法律事務所と連携し、安心のワンストップ対応を実現しています。

相続の概要や今後の流れをわかりやすくご説明します。相談は15分程度で全国どこからでもご参加可能です。
まずはお気軽に、お電話またはWebフォームにてお申し込みください。

0120-070-373 9:00〜17:00
(ご契約済みのお客様 078-272-1815)

Webフォームで予約

Ranking人気記事

Searchサイト内検索

All記事一覧

相続相談
お気軽に

お電話受付
Webフォーム予約