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後見の失敗事例

公開日:2021/05/15
更新日:2025/11/12
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著者

税理士法人SWATS

代表 柴田 潤

関西大学商学部卒業後、2002年に税理士法人SWATSに入社。資産税・相続税を専門とし、税務と法務の両面から相続をサポート。登録番号:第132969号/近畿税理士会神戸支部所属。

失敗事例① 親族による財産管理トラブル

松本さんは認知症と診断されました。
松本さんには2人の子(孝さん・良介さん)がいますが、これまでは良介さん夫婦が財産管理を行ってきました。

相談者は次男の良介さんでした。
相談内容は「長男の孝さんが自分による財産管理に反対し、松本さんの財産を狙っているため、専門家である司法書士に後見人になってもらいたい」というものでした。

松本さんはマンションの経営などを行っており、月に約100万円の収入がありました。
しかしその収入が十分に残っていなかったため、司法書士が詳しく事情を確認したところ、
良介さん夫婦が松本さんの財産の一部を私的に使用していたことが判明しました(使途や金額の詳細は不明)。

これまで約6年間にわたり財産を預かっていたため、累計で数千万円規模に達していたとみられます。
こうした状況の中で、良介さんは成年後見制度を利用しようと考えたようです。

このように、親族間で財産管理を行う場合、
後々の誤解や不正使用をめぐって紛争に発展することが多く見られます。
初期段階から成年後見制度を利用し、司法書士など第三者の専門家を後見人に選任しておくことで、
こうしたトラブルの発生を防ぐことができます。

失敗事例② 財産管理委任契約の悪用によるトラブル

母ひとり子ひとりの家庭のお話です。
鈴木さん(母)は判断能力が正常でしたが、病気により入院が必要となりました。

娘の優子さんは海外留学中だったため、鈴木さんの兄である浩太さんが支払い等を代行する形で
「財産管理委任契約」を締結しました。
浩太さんは鈴木さんの財産を預かる立場となり、報酬として月10万円を受け取る契約を結びました。

さらに、鈴木さんが病状の悪化により意思表示が難しくなった時期に、
浩太さんに有利な内容の遺言が作成されました(作成時の意思能力・証人状況は不明)。

その後、鈴木さんが亡くなり、帰国した優子さんが遺産を確認したところ、
預金の大半が使われており、遺産がほとんど残っていないことが判明しました。

家族間では信頼関係を前提に契約を結ぶケースが多いですが、
このように財産管理が不透明になり、親族間の紛争に発展することも少なくありません。
財産管理契約を結ぶ場合は、公正証書での作成や専門家(司法書士・弁護士)による監督が重要です。

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この記事を担当した税理士

税理士法人SWATS

代表 柴田 潤

経歴
関西大学商学部卒業後、2002年に税理士法人SWATSに入社。資産税・相続税を専門とし、税務と法務の両面から相続をサポート。登録番号:第132969号/近畿税理士会神戸支部所属。
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