

著者
税理士法人SWATS
代表 柴田 潤
関西大学商学部卒業後、2002年に税理士法人SWATSに入社。資産税・相続税を専門とし、税務と法務の両面から相続をサポート。登録番号:第132969号/近畿税理士会神戸支部所属。
NISA口座を利用していた方が亡くなった場合、NISA口座をそのまま相続人へ引き継ぐことはできません。
相続人が取得するのは、NISA口座内で保有されていた上場株式や投資信託などの金融商品です。
この記事では、NISAを相続したときの届出、証券会社での移管、相続税、売却時の注意点、生前に準備できることを解説します。
・NISA口座そのものは相続できず、保有していた株式・投資信託を相続します
・死亡を知った後、遅滞なく金融機関へ死亡届出書を提出します
・相続した上場株式等は相続人のNISA口座へ移せず、特定口座または一般口座で受け入れます
・相続税は死亡日の時価等を基準に、他の財産と合算して判断します
目次
NISA口座の保有者が亡くなったら|相続できるもの・できないもの

NISAは個人ごとの非課税制度です。相続人が引き継げるのは口座の非課税枠ではなく、死亡時に口座で保有していた上場株式等です。
日本証券業協会は、相続人が取得した上場株式等は特定口座または一般口座に受け入れると案内しています。相続人のNISA口座に移して非課税保有を継続することはできません。
| 項目 | 相続での扱い | 確認ポイント |
|---|---|---|
| NISA口座 | 相続人へ承継できない | 非課税枠も引継ぎ不可 |
| 株式・投資信託等 | 相続財産として承継 | 銘柄・数量・残高を確定 |
| 非課税の取扱い | 死亡日以後は被相続人のNISAでの非課税扱いが終了 | 移管後は相続人の課税口座で管理 |
NISA口座と保有商品を分けて考える
この章では、NISA口座と保有商品を分けて考えるを契約書・戸籍・評価資料などの一次資料で確認し、判断を急がずに整理することが大切です。
相続人のNISA口座への直接移管はできない
この章では、相続人のNISA口座への直接移管はできないを契約書・戸籍・評価資料などの一次資料で確認し、判断を急がずに整理することが大切です。
NISAを相続したときの手続き|証券会社への届出から移管まで

国税庁は、NISA口座の開設者が亡くなったとき、相続人は死亡を知った日以後遅滞なく、金融機関へ非課税口座開設者死亡届出書を提出する必要があると案内しています。
実際の必要書類や移管の順番は金融機関によって異なるため、まず口座のある証券会社・銀行に連絡しましょう。一般には、相続手続きの受付、残高証明書等の取得、遺言または遺産分割に基づく取得者の確定、相続人の課税口座への移管という流れです。
| 順番 | 手続き | 確認資料 |
|---|---|---|
| 1 | 金融機関へ死亡を連絡 | 口座番号、死亡日 |
| 2 | 死亡届出書と相続手続書類を提出 | 戸籍、本人確認書類など |
| 3 | 相続人・取得割合を確定 | 遺言書、遺産分割協議書 |
| 4 | 特定口座または一般口座へ移管 | 相続人名義の課税口座 |
死亡届出書は遅滞なく提出する
この章では、死亡届出書は遅滞なく提出するを契約書・戸籍・評価資料などの一次資料で確認し、判断を急がずに整理することが大切です。
金融機関ごとに書類と手続き期限を確認する
この章では、金融機関ごとに書類と手続き期限を確認するを契約書・戸籍・評価資料などの一次資料で確認し、判断を急がずに整理することが大切です。
NISA相続の相続税評価と申告期限

NISA内の上場株式や投資信託も相続税の課税対象です。相続税評価は、死亡日の終値等を基準に、一定の比較方法から最も低い価額を用いる仕組みがあります。
申告の要否はNISA資産だけで決まりません。不動産、預貯金、保険金、債務などを含む遺産全体で判定します。国税庁によると、相続税の申告・納税期限は相続開始を知った日の翌日から10か月以内です。
| 確認項目 | 内容 | 資料 |
|---|---|---|
| 死亡日の評価 | 死亡日の終値等で評価 | 残高証明書、取引報告書 |
| 他の財産との合算 | NISA資産だけで判断しない | 不動産・預金・保険の資料 |
| 申告期限 | 原則10か月以内 | 死亡日・申告準備の進捗 |
相続税はNISA資産を含む遺産全体で判定する
この章では、相続税はNISA資産を含む遺産全体で判定するを契約書・戸籍・評価資料などの一次資料で確認し、判断を急がずに整理することが大切です。
死亡日時点の評価資料を保存する
この章では、死亡日時点の評価資料を保存するを契約書・戸籍・評価資料などの一次資料で確認し、判断を急がずに整理することが大切です。
相続したNISAの株式・投資信託を売却するときの注意点

相続人の課税口座へ移管された後に売却すると、売却益には原則として課税関係が生じます。取得価額は、被相続人が買い付けた時の金額ではなく、原則として相続開始時の時価を基準に考えます。
相続直後に売却するか保有を続けるかは、相続税の納税資金、価格変動リスク、遺産分割の内容を踏まえて判断します。遺産分割前に自己判断で売却すると、相続人間のトラブルにつながる場合もあるため注意しましょう。
| 判断場面 | 確認すること | 注意点 |
|---|---|---|
| 売却する | 納税資金、価格変動、遺産分割 | 分割前の単独売却は避ける |
| 保有を続ける | 相続人の課税口座、運用方針 | NISAの非課税は継続しない |
| 取得価額 | 相続開始時の時価 | 売却益の計算資料を保管 |
相続開始時の時価と売却価額を区別する
この章では、相続開始時の時価と売却価額を区別するを契約書・戸籍・評価資料などの一次資料で確認し、判断を急がずに整理することが大切です。
遺産分割前の売却は相続人全員との調整が必要
この章では、遺産分割前の売却は相続人全員との調整が必要を契約書・戸籍・評価資料などの一次資料で確認し、判断を急がずに整理することが大切です。
NISA相続に関するよくある質問

相続人のNISA口座へ移せますか?
できません。相続した上場株式等は、相続人の特定口座または一般口座で受け入れることになります。
亡くなった後もNISAで運用益は非課税ですか?
死亡後は被相続人のNISAでの非課税扱いを継続できません。届出と相続手続きを進め、課税口座へ移管します。
相続税申告が不要なら証券会社の手続きも不要ですか?
不要ではありません。相続税の申告要否と、金融機関での名義・移管手続きは別です。相続税がかからない場合でも届出は必要です。
生前対策診断で将来の相続に備える

相続が起きてから必要な手続きを整理することも大切ですが、財産の内容、ご家族の関係、ご本人の希望を生前に確認しておくと、選べる対策が増えます。
SWATSの生前対策診断では、財産・家族構成・相続税の見通し・検討すべき手続きの優先順位を整理できます。
nisa 相続についても、有価証券を含む財産全体と家族の運用方針を早めに確認しておくことが、将来の手続き負担や家族間の行き違いを減らす第一歩です。
まとめ

NISA口座は相続できませんが、口座内の金融商品は相続財産になります。死亡届出書を遅滞なく提出し、相続人の課税口座への移管、死亡日時点の評価、遺産分割後の運用方針を順番に整理しましょう。
判断が難しい場合は、資料をそろえたうえで、税務・法務の両面から確認しましょう。
この記事を担当した税理士

税理士法人SWATS
代表 柴田 潤
- 経歴
- 関西大学商学部卒業後、2002年に税理士法人SWATSに入社。資産税・相続税を専門とし、税務と法務の両面から相続をサポート。登録番号:第132969号/近畿税理士会神戸支部所属。
- 一言
- 複雑な相続税申告や手続きは、専門知識と経験が不可欠です。税理士法人SWATSは法律事務所と連携し、安心のワンストップ対応を実現しています。

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