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二次相続とは?相続税で損しないための一次相続からの対策

公開日:2026/07/09
更新日:2026/07/14

著者

税理士法人SWATS

代表
柴田 潤

関西大学商学部卒業後、2002年に税理士法人SWATSに入社。資産税・相続税を専門とし、税務と法務の両面から相続をサポート。登録番号:第132969号/近畿税理士会神戸支部所属。

二次相続では、一次相続よりも相続税の負担が重くなることがあります。
一次相続で配偶者に多くの財産を渡すと、その時点の税負担は抑えやすい一方で、次に配偶者が亡くなったときに子どもへ大きな税負担が移ることがあるためです。

この記事では、二次相続の基本、税額が増えやすい理由、シミュレーション、一次相続からできる対策まで整理します。

二次相続でまず確認したいポイント
配偶者の税額の軽減は二次相続では使えません
・法定相続人が減るため、基礎控除や生命保険の非課税枠も小さくなります
・一次相続での分け方しだいで、一次と二次を通算した総税額は大きく変わります
・小規模宅地等の特例や相次相続控除など、使える制度を早めに確認することが大切です

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目次

二次相続とは?一次相続との基本的な違いを解説

二次相続と一次相続の違いを整理した図解

二次相続とは、一般に父または母の一方が亡くなったあとの次の相続を指します。
たとえば父が亡くなった一次相続のあと、残された母が亡くなって子どもが財産を受け継ぐ場面が典型です。

一次相続と二次相続では、相続人の顔ぶれも、使える特例も変わります。
そのため、一次相続だけを見て分割すると、家族全体では税負担が増えることがあります。

一次相続は配偶者と子が相続人になる

一次相続では、亡くなった人の配偶者と子が法定相続人になるケースが多くあります。
この段階では、配偶者に対して手厚い税負担軽減があるため、相続税をかなり抑えられることがあります。

特に、一次相続では配偶者の税額の軽減を使えるため、配偶者が取得する財産額しだいで納税額がゼロになることもあります。

二次相続は子だけで相続するケースが中心

二次相続では、一次相続で財産を引き継いだ配偶者が亡くなり、主に子どもだけが相続人になります。
相続人の数が減ることで、基礎控除や生命保険金の非課税枠が小さくなりやすい点が大きな違いです。

さらに、一次相続で配偶者が受け取った財産に、配偶者自身の預貯金や有価証券なども合わさるため、二次相続の財産総額が膨らむことがあります。

要注意!二次相続で相続税の負担が重くなる5つの理由

二次相続で相続税負担が重くなる5つの理由を整理した図解

二次相続では、一次相続と比べて税負担が重くなりやすい要因がいくつも重なります。
競合上位記事でも、このH2は制度ごとに細かく分けて説明しており、検索意図の中心になっているパートです。

先に全体像を整理すると、次の5点が特に重要です。

理由 負担が増えやすいポイント
配偶者控除が使えない 一次相続で大きく効く税額軽減がなくなる
基礎控除が減る 法定相続人の数が減って控除額が小さくなる
生命保険の非課税枠が縮小 500万円×法定相続人の数で計算するため
配偶者固有財産も合算 一次相続後に増えた財産も課税対象になる
小規模宅地等の特例が厳しい 子が使うには同居などの要件を満たす必要がある

理由1:配偶者の税額の軽減が使えない

二次相続で最も大きい違いは、配偶者の税額の軽減が使えないことです。
国税庁によると、配偶者の税額の軽減は、配偶者が取得した正味の遺産額が1億6,000万円または法定相続分相当額までであれば相続税がかからない制度です。

一次相続ではこの制度で納税額を大きく圧縮できますが、二次相続では相続人に配偶者がいないため使えません。
制度の詳細は国税庁の「No.4158 配偶者の税額の軽減」をご確認ください。

理由2:相続人の数が減って基礎控除額が小さくなる

相続税の基礎控除額は、3,000万円+600万円×法定相続人の数で計算します。
一次相続では配偶者と子が法定相続人でも、二次相続では子だけになることが多く、控除額が減少します。

たとえば、配偶者と子2人なら基礎控除は4,800万円ですが、子2人だけになると4,200万円まで下がります。
二次相続の一般的な計算ルールは国税庁の「No.4152 相続税の計算」で確認できます。

理由3:生命保険金の非課税枠が縮小する

死亡保険金には、500万円×法定相続人の数という非課税限度額があります。
この枠は法定相続人の数に連動するため、一次相続より二次相続の方が小さくなりやすい点に注意が必要です。

国税庁でも、相続人が受け取った死亡保険金の合計額が非課税限度額を超える部分は課税対象になると案内しています。
制度の原則は「No.4114 相続税の課税対象になる死亡保険金」で確認できます。

理由4:配偶者の固有財産も二次相続の課税対象に加わる

二次相続で課税対象になるのは、一次相続で引き継いだ財産だけではありません。
残された配偶者がもともと持っていた預貯金や有価証券、一次相続後に増えた財産も含めて、配偶者の総財産が二次相続の課税対象になります。

そのため、一次相続で配偶者へ財産を集中させると、後の二次相続で大きな課税価格になりやすくなります。
また、課税遺産総額を法定相続分で按分して税率を当てる仕組み上、各人の取得金額が大きいほど税負担が増えやすくなります。
税率の考え方は国税庁の「No.4155 相続税の税率」も参考になります。

理由5:小規模宅地等の特例の適用要件が厳しくなる

小規模宅地等の特例を使うと、居住用宅地は一定面積まで80%減額できる可能性があります。
ただし、一次相続では配偶者が比較的使いやすい一方で、二次相続で子が使うには同居や保有継続などの要件を満たす必要があります。

国税庁の「No.4124 小規模宅地等の特例」でも、居住用宅地は330平方メートルまで80%減額できる一方、取得者の要件確認が必要とされています。
一次相続で誰が自宅を取得するかは、二次相続まで見据えて検討することが大切です。

【比較シミュレーション】遺産分割の違いで二次相続の税額はこう変わる

二次相続の比較シミュレーションを整理した図解

競合上位記事では、このH2が最も重要な比較パートでした。
二次相続の理解では、制度説明だけでなく、一次相続での分け方しだいで総税額がどう変わるかを視覚的に確認することが重要です。

ここでは、遺産総額1億2,000万円、相続人が配偶者と子2人というモデルケースで比較します。

分割パターン 一次相続 二次相続 総税額の考え方
配偶者が多く取得 配偶者の税額の軽減で税額を抑えやすい 配偶者の総財産が大きくなりやすい 短期では有利でも通算では不利になることがある
法定相続分どおり 子にも一定の負担が生じる 配偶者側へ残る財産を抑えやすい 通算では有利になるケースがある

ケース1:一次相続で配偶者の税額の軽減を最大限使った場合

一次相続で配偶者が大半の財産を取得すると、その時点の納税額はかなり軽く見えます。
配偶者の税額の軽減があるため、一次相続だけ見れば最も有利に感じやすいパターンです。

しかし、配偶者が取得した財産は、その後の二次相続で子どもへ移るため、二次相続の課税価格が大きくなりやすくなります。
結果として、一次と二次の合計税額では不利になることがあります。

ケース2:一次相続で法定相続分どおりに分けた場合

一次相続で配偶者と子が一定割合ずつ取得すると、一次相続の段階では子にも一部の税負担が出ることがあります。
ただし、配偶者へ集中する財産を抑えられるため、二次相続で子どもが負担する税額が小さくなる可能性があります。

競合記事でも、通算の総税額で見ると、このような分け方の方が有利になる例が示されていました。
目先の税額だけでなく、家族全体の総負担で判断することが大切です。

シミュレーション結果からわかること

二次相続対策では、一次相続の税額をゼロにすること自体がゴールではありません。
大切なのは、一次相続と二次相続を通算したときに、家族全体の総税額がどうなるかを確認することです。

正確な判断には、財産の種類、不動産評価、生命保険の有無、小規模宅地等の特例の適用可否なども影響します。
金額が大きい場合は、税理士へシミュレーションを依頼してから分割案を決める方が安全です。

一次相続と二次相続をまとめて見直したい方へ

二次相続では、分割案の比較だけでなく、戸籍、財産資料、不動産評価、生命保険の整理までまとめて進める必要があります。
相続アシストでは、相続税申告と分割検討を一体で相談できます。

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将来の相続税を減らす!一次相続で行うべき4つの対策ポイント

一次相続で行うべき4つの対策ポイントを整理した図解

競合上位記事では、シミュレーションの次に「どんな財産を誰が持つか」が重視されていました。
二次相続の税負担は、単に金額配分だけでなく、どの種類の財産を誰が持つかでも変わります。

ここでは、一次相続の時点で検討したい4つの対策を整理します。

対策1:値上がりする資産や収益物件は子が相続する

値上がりが見込まれる不動産や株式、家賃収入を生む収益物件は、一次相続で子どもへ早めに移す方が有利になることがあります。
配偶者が取得すると、二次相続までの間に資産価値や現金が増え、二次相続の課税対象が大きくなりやすいためです。

将来増える可能性がある財産は、二次相続の外へ出しておく視点で考えると整理しやすくなります。

対策2:小規模宅地等の特例を誰が使うかを先に考える

自宅や事業用不動産がある場合は、小規模宅地等の特例を誰が使うかが重要です。
配偶者にとっては一次相続で使いやすくても、税額の軽減が強いため、特例の効果を十分に活かし切れないことがあります。

一方で、二次相続で子が使えないと、土地評価額がそのまま課税対象になってしまいます。
制度の要件は国税庁の「No.4124 小規模宅地等の特例」で確認できます。

対策3:二次相続まで見越して遺産分割協議を行う

一次相続の遺産分割協議では、今の納税額だけでなく、二次相続まで通算した負担を見て判断することが重要です。
配偶者へ安心して生活資金を残すことと、子どもの将来負担を抑えることのバランスをとる必要があります。

特定の人へ財産を集中させ過ぎると、感情面の対立や遺留分の問題も起こりやすくなります。
税額だけでなく、家族関係を含めて分割案を検討しましょう。

対策4:配偶者居住権の活用も検討する

配偶者居住権を使うと、配偶者は住み続ける権利を持ちつつ、所有権を子へ移す設計を検討できます。
配偶者の生活を守りながら、二次相続で課税対象となる財産の増加を抑えやすい点が特徴です。

ただし、不動産の評価や権利関係の整理が複雑になりやすいため、司法書士や税理士と連携して設計するのが安心です。

一次相続後からでも間に合う!二次相続に向けた3つの節税対策

一次相続後からでも間に合う二次相続対策を整理した図解

一次相続が終わったあとでも、二次相続へ向けてできることは残っています。
特に、配偶者の財産をどう減らすか、どう現金化しやすくするかは、二次相続の負担に直結します。

ここでは、実行しやすい3つの対策を紹介します。

対策1:計画的な生前贈与で将来の相続財産を減らす

二次相続の被相続人になる配偶者から、子や孫へ計画的な生前贈与を進めると、将来の相続財産を圧縮しやすくなります。
1回で大きく動かすより、早い段階から少しずつ進める方が効果を出しやすい対策です。

ただし、相続開始前の贈与加算ルールもあるため、贈与の時期と方法は慎重に設計する必要があります。
詳しい節税策は「相続税の節税対策」も参考にしてください。

対策2:生命保険で非課税枠と納税資金を確保する

生命保険は、死亡保険金の非課税枠を使いながら、納税資金を現金で残しやすい点が強みです。
預貯金と違って、相続開始後すぐに受取人固有の財産として受け取りやすいため、遺産分割が長引いた場合にも役立ちます。

非課税枠の原則は国税庁の「No.4114 相続税の課税対象になる死亡保険金」で確認できます。
保険の入り方によって課税関係が変わるため、契約形態は事前に確認しましょう。

対策3:10年以内なら相次相続控除を確認する

一次相続から10年以内に二次相続が起きた場合は、相次相続控除を使える可能性があります。
短期間に相続が連続したときの過重な負担を緩和する制度で、前回相続で課された相続税の一部を今回相続の税額から控除します。

国税庁の「No.4168 相次相続控除」では、前回相続から1年ごとに10%ずつ逓減すると案内されています。
一次相続の申告書控えなどが必要になるため、書類は整理して保管しておきましょう。

税金だけじゃない!二次相続で注意すべき3つのポイント

二次相続で注意すべき3つのポイントを整理した図解

二次相続の難しさは、税金だけではありません。
相続人同士の関係、未分割財産、放棄の判断など、実務と感情面のリスクも大きくなります。

ここを見落とすと、節税だけ考えていたはずが、手続きの長期化や争いにつながることがあります。

注意点1:子ども同士の遺産分割トラブルが起きやすい

一次相続では配偶者が調整役になることがありますが、二次相続ではその役割がいなくなり、子ども同士で直接話し合う構図になりやすくなります。
相続財産に自宅や収益不動産があると、分け方の利害が対立しやすくなります。

過去の親の介護負担や金銭援助への不満が表面化し、感情的な争いになることも少なくありません。
一次相続の段階から、分割の方向性を共有しておくことが大切です。

注意点2:一次相続が未分割だと手続きがさらに複雑になる

一次相続で不動産や預貯金を未分割のまま放置すると、二次相続発生時に関係者が増え、数次相続として整理が難しくなります。
戸籍収集の範囲が広がり、誰の相続分をどう整理するのか、実務面の負担が大きくなります。

相続人の一部が高齢だったり、連絡が取りにくかったりすると、合意形成に時間がかかりやすくなります。
一次相続の段階で未分割財産を残さない工夫も重要です。

注意点3:相続放棄の判断は各相続ごとに個別に必要

相続放棄は、一次相続と二次相続でそれぞれ別に判断する必要があります。
一次相続を放棄したからといって二次相続も自動的に放棄になるわけではなく、逆も同じです。

借入金や管理が難しい不動産がある場合は、プラス財産とマイナス財産を個別に確認したうえで、各相続ごとに判断する必要があります。
判断に迷う場合は、税理士だけでなく弁護士や司法書士も含めて早めに相談しましょう。

二次相続に関するよくあるご質問

二次相続に関するよくある質問を整理した図解

二次相続では、税額の増え方、対策の考え方、いつから準備すべきかで迷う方が多くいます。
ここでは、特に相談が多いポイントを簡潔に整理します。

二次相続が一次相続より高くなりやすいのはなぜですか?

主な理由は、配偶者の税額の軽減が使えず、法定相続人の数が減ることで、基礎控除と非課税枠が縮小するためです。
加えて、一次相続後に配偶者へ残った財産や増えた財産も、二次相続では課税対象になりやすくなります。

一次相続で配偶者に多く渡すのは必ず不利ですか?

必ず不利とは限りません。
配偶者の生活資金や住まいの確保は大切なので、生活保障と総税額のバランスを見て決める必要があります。
不動産の内容や家族構成によって最適解は変わるため、シミュレーションで確認するのが安全です。

二次相続の対策はいつから始めるべきですか?

もっとも効果が出やすいのは、一次相続の分割を考える段階から準備することです。
ただし、一次相続後でも生前贈与、生命保険、相次相続控除の確認など、できる対策は残っています。

二次相続の判断に迷ったら相続アシストで早めに整理する

二次相続の判断を専門家へ相談するメリットをまとめた図解

二次相続は、税額の試算だけでなく、遺産分割、不動産評価、特例の適用、家族間の調整まで関わるため、早めに全体像を整理することが大切です。
特に、不動産が多い、配偶者へ財産が集中している、相続人同士で意見が分かれているといったケースでは、自己判断だけで進めると後戻りしにくくなります。

相続税申告や周辺手続きをまとめて相談したい場合は、相続アシストもご確認ください。

相続アシストの詳細を見る

専門家による「相続アシスト」が選ばれる理由

相続アシストが選ばれる理由を整理した図解

相続アシストは、相続税申告だけでなく、資料収集や不動産評価、周辺手続きまで含めて相談しやすい体制を整えています。
二次相続では、税務だけに絞らず、相続全体の流れを見ながら進められるかが重要です。

書類収集から申告までまとめて進めやすい

二次相続では、一次相続時の資料も確認しながら進める必要があり、必要書類が多くなりやすい傾向があります。
相続アシストでは、戸籍や財産資料の整理も含めて相談しやすいため、全体の抜け漏れを防ぎやすくなります。

税理士・司法書士・弁護士と連携しやすい

二次相続では、税額試算だけでなく、不動産の名義変更、遺産分割の調整、相続放棄の検討など、複数分野にまたがる判断が出てきます。
そのため、複数士業の連携を前提に進められる体制は大きな強みです。

一次相続と二次相続を通算した視点で相談できる

目先の申告だけでなく、一次相続と二次相続を通算した税負担を見ながら相談できることも重要です。
配偶者の生活保障と子どもの将来負担をどう両立するか、長期視点の提案を受けやすくなります。

まとめ

二次相続の要点をまとめた図解

二次相続では、配偶者の税額の軽減が使えず、基礎控除や生命保険金の非課税枠も縮小するため、一次相続より税負担が重くなりやすい傾向があります。
そのため、一次相続の分割時点から二次相続を見据え、シミュレーション、小規模宅地等の特例、生命保険、生前贈与などを組み合わせて考えることが大切です。

税額だけでなく、家族関係や不動産の扱いも含めて判断が必要になるため、迷った段階で専門家へ相談し、家族全体で無理のない対策を進めましょう。

相続の概要や今後の流れをわかりやすくご説明します。相談は15分程度で全国どこからでもご参加可能です。
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